2008年03月27日

大数の法則に教えられ

昨日は顧問先のレストランにうかがいました。

毎月のことですが、
先月の売上や経費・人件費の伝票ををオーナーシェフと二人で、
財務システムに入力していきます。

そして伝票を全部入れ終えると、
ようやく先月の業績が出てくるわけです。

そしてオーナーは、
「先月は売上200万いかないと思ったら、
ぎりぎりいきましたね。
んーそれにしてもひまだったなー。
ま、こんなもんか。
でも200万じゃね〜。は〜。」

感想なのか分析なのかよくわかりませんが、
正直なコメントなのでしょう。

大部分の他所の社長さんも五十歩百歩です。

そのことについては構わないと思います。
私が気になるのは、
は〜。のくだりです。

毎月売上250万円の時はやけに元気なのに、
200万そこそこだとなんだか最初からどこか脱力感に浸っているのです。

そこで私がした話がいわゆる大数の法則です。

営業の世界でよく言われることですが、
たくさんの訪問販売をすると、
最終的に100件訪問すると10件が話しを聞いてくれて、
1件成約するというように、
一定の確率に収束するのだそうです。
これこそ大数の法則と言われるやつです。

営業マンは1件の成約までの間に90件をドア越しに断られ、
せっかく話を聞いてもらってもまた9件は断られるということを意味します。

実際に営業しているセールスマンにとっては、
何度トライしても殆んどが断られてしまって、
すべてが無駄のように思えるでしょう。

しかし断られた99件があってこそ、
初めて1件の成約にたどり着けるのだと考えれば、
断られた99件は無駄どころか、
絶対に避けてはいけない回り道のようなものだということになります。

同様に飲食店の場合はよく客の入った日、好調な月があるかと思えば、
悪天候でがらがらの日や不調の月が必ずあります。

しかしがらがらだからといって店を閉めてしまっては、
たまたまそんな日に入ろうとした人が次回来店しなくなりますし、
入店はしなくても営業している店の明かりそのものが、
通行人や街の人々の記憶に染み込んで、
次回の訪問につながるのです。

そのように考えると店の業績に一喜一憂するのが無意味だということに気付きます。

商売というものはみなそうゆうものでしょう。

私が修行していた魚屋さんは、
飲食店以上に天気その他のファクターの影響で、
客足の好不調の波が極端にありましたが、
いくら暇でも社長はいつもおおらかににこにこしてました。

当時の私はそんな社長を見てとてもいらいらしてましたが、
今は反省しきりです。

商売は今日の売上を今日の努力で作るのには限界があります。
考えてもしかたないことは考えず、
来月、半年後、来年確実に売上があがるように今から仕掛けて、
今からわくわく楽しみにしているのが精神衛生上よろしいのではないでしょうか。


赤沼会計士税理士財務コンサルタントのHPはこちら




posted by 赤沼 at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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