2007年09月10日

デューデリ奇談

デューデリジェンスと言えば、
最近では随分一般的になってきたようです。

でも実際にデューデリをしたり受けたりした人は世の中どれだけいるでしょうか?

税務調査を受けたことがある人はまともな会社で事業をしていれば、
経験のない人のほうが少ないはずです。

私の場合は公認会計士であるということから監査法人とコンサルティング会社勤務時代、
そして最近もデューデリを数えきれないぐらいに経験してきました。

ある時ある上場廃止になった企業を買収したいたいうVCの依頼で、
その企業に調査に伺ったことがあります。

そこが上場廃止になった理由は粉飾決算によるものでしたが、
社長はその原因について幹部社員たちによる不正によるものであり、
社長も会社も被害者だと主張していました。

その不正を行った一派は会社のあちこちに網を張っているのであくまで内密にと言われ、
私たちも社内の一部の人以外には身分を明かしてはいけないことになっていました。

そのため窓も時計もない密室の小部屋に閉じこもって、
ひたすら伝票や請求書を拾う作業をしていました。

時折お茶を届けに女性が来ると、
一斉に広げた書類を隠したりして、
かなり妙な連中に見られていたことでしょう。

また室内には一派の隠しマイクがある恐れがあるので、
気安く話しもできず、
とてもとても重苦しいものでした。

そのように抑圧された一週間の後だったからでしょうか、
最終日に調査にあたったメンバー5人で打ち上げをした時はとても酒が美味しかったのを覚えています。

ところでこの調査の結果はどうだったのでしょうか?

実は名古屋本社に潜入して調査していたメンバーが、
不正が社長のいうとおりかどうかはわからなくとも、
会社業績が想像以上に悪くてVCの眼鏡にかなわないことを突き止めたことから、
私たちにもすぐに資料を破棄して引き上げるようにと指令が下りました。

多少のリスクがあってもVCが投資を実行するならば詳細に調査を継続しますが、
何か大きな罰点が発見されてしまい、
VCが投資不可としたら私たちの仕事はそこまでなのです。

それにしても今までで最も息がつまるデューデリでした。


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posted by 赤沼 at 16:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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