2006年06月06日

答えは自分の中にある!

今回紹介する本は、

「野村ノート」野村克也著  小学館


先日、この本を書店でたまたま手に取り、はしがきを読んでみて、これは買おうと即決しました。


私の目に止まったのは次のような記述です。


そこにヤクルト二軍の壁に貼ってあったというある社会活動家の言葉が掲載されていました。


「おかげさまで」

夏がくると冬がいいという、冬になると夏がいいという
太ると痩せたいという、痩せると太りたいという
忙しいとひまになりたいという、ひまになると忙しいほうがいいという
自分に都合のいい人は善い人だと誉め、自分に都合が悪くなると悪い人だとけなす
借りた傘も雨があがれば邪魔になる
金をもてば古びた女房が邪魔になる、世帯を持てば親さえも邪魔になる
衣食住は昔に比べりゃ天国だが、
上を見て不平不満に明け暮れ、隣を見ては愚痴ばかり
どうして自分を見つめないのか、静かに考えてみるがいい
いったい自分とは何なのか
親のおかげ、先生のおかげ、世間様のおかげの塊が自分ではないのか
つまらぬ自我妄執を捨てて、得手不得手を慎んだら世の中はきっと明るくなるだろう
おれがおれがを捨てて、おかげさまでと暮らしたい


ノムさん曰く最近の選手に最も欠けているのは何か、それは「感謝のこころ」に他ならない。
まず最初にうーん耳が痛い、やられたなという感じです。


さらに駄目を押したのは、最後の一文については「俺が俺がのを捨てて、お陰お陰ので生きる」というバージョンを以前に女房から聞いていたのを思い出したことでした。


さてこの本は、欲張りな内容です。


精神論が書かれています。


また戦術的なテクニックも書かれています。


ひとつのゲームに勝つための采配術。


たった一人の打者を打ち取るための配球術。


一人の野球選手が才能に磨きをかけて一人前の選手になる術、一流になる術。


既にとうげを越えたと言われた選手が、万年最下位のチームが再生するための方法が気持ちよいほど明確に書かれています。


この本を読む前と後ではテレビでのナイター観戦の仕方が変わりました。


しかしすべてに共通するところ最終的には、人格を磨きよく自分の頭でよく考えること、これに尽きます。


たまたまNHKテレビ「プロフェッショナル」で

全国大会優勝争いの常連校清水商業サッカー部監督の大瀧先生が紹介されてました。


この先生は日本代表の川口選手、小野選手を育てた先生でもあります。


ちょうど野村監督の野村ノートを読んでいて、すごく人間教育、人格形成、生き方だとかを強調しているので、逆にそんなんで結果がだせるのか?と心の奥で疑問も湧いていた時でした。


大瀧先生は、監督成り立ての頃は選手の動きにひとつひとつ細かく指示し、熱血指導するスパルタ教育をしていましたが、結果は見るも無残な状態でした。予選敗退の日々が続き、また部員がどんどん辞めていきました。

 
現在100人以上の部員が在籍していますが、一時は紅白戦が出来ないほどに部員の数が減りました。


先生は悩んだ末、ある時から自分はグラウンドの外にいて、選手には指示やアドバイスを一切せず、ただ一人一人に質問や課題を投げかけ考えさせるようにしました。


それから全国大会の常連校名門清水商業と呼ばれるのも間も無くのことでした。


やはりこの先生も野村監督と同じく感謝の心を強調しています。


全国大会決勝前夜、生徒達に「みんなよくここまで来れた。これもみんなまわりの人、特に両親のおかげだ。いい機会だからみんなで家に電話して両親に感謝の言葉を言おうじゃないか。その後、生徒達が家に電話したシーンを思い出して涙ぐんでいた監督の姿を見て、まさに言葉を超えた熱い感覚が伝わってきました。


大瀧先生語録に「自分で見つけた答えしか本当の答えにならない」が、あります。


実は私がコンサルの現場でまさに実感していることです。


いくら心を砕き言葉を配り、百万言をついやしても、なかなか他人にわかってもらうことは至難のわざだということです。


ある時クライアントの社長が自信ありげに「赤沼さん、今度物件ごとの標準損益数値をつかまえてみることにしました。」。


社長は遂に今までとは違う良い方法を見つけたぞ!というだけでなく、赤沼さん、わが社だってこんなに進んでいてたいしたものでしょう。という自信が社長の顔に書いていました。


物件ごとの標準損益数値を作らないと・・という話は、1ヶ月以上前から100位(冗談ではなくて!)は話している筈なのに、まるで自分ひとりで考え付いたという様子。


私の話を聞くたび「なるほど。そうですよね。それで行きましょう。」と社長は言っていたにも関わらず。


私の話し方がまずかったのかもしれませんが、社長の頭の中では、私の提案と社長の発案は全く別物のようです。


それでもコンサルタントとしては、嬉しいことです。


社長が自分の頭で考え付き100%自分のアイディアだと信じていれば、確実に実行され、きっと良い結果につながるでしょう。


自分で気づいただけ、この社長は偉いです。永遠にコンサルタントの考えと平行線の社長も少なくありませんから。(これはコンサルタントにも勿論責任あり!)


問題の答えを私が知っていても、直接教えることはできない。


相手が自分で答えを見つけられるように、何度も何度もいろんな角度からヒントや刺激を与えることしかできない。と、思いしらされた瞬間でした。


ですからテレビの大瀧先生の言葉、ぐさりと私の胸に刺さりましたね。


そして野村監督の本、これを読んでも野村監督の域に達することはできません。


しかし野村監督は全頁にわたり、読んでいる者の頭を刺激する、考えさせる材料を与えてくれます。


やはり結局は読んでみて自分が何に気づくか、です。


1000人読めば1000通りの気づきがある本です。


他人から教えてもらったアイディア100個より、
自分で見つけたアイディア1個のほうが、重い。


そしてその質は量に比例する。


とにかく少しでもいいから考えるようにしよう。


 

 
 
 
 
 
 
 
posted by 赤沼 at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック